今回は剣道で風格が激変する「面型」の付け方について解説します。風格が出る事で「試合」だけでなく「昇段審査」などでも効果を発揮します。
なぜなら面型がダサいと「強そうではないな。」「いけそうだな」と試合や昇段審査で相手に自信を持たせてしまいます。面型を意識するだけで風格を感じさせる事もできるので今回の記事を参考にして、風格や品格を身につけましょう!
剣道の面型とは?
剣道では防具「面・小手・胴・垂」を装着します。
面型とは頭部を守る、面の見た目を調節する事を「面型をつける」と言います。
剣道を始めたばかりだと「面型」を気にする事は少ないと思いますが、数年間剣道を続けていると、自分より強い選手や強豪校は面型が格好いい事に気づくと思います。今回はそんな「面型」の違いに気づいたり、少しでも風格を出したい人に向けた記事となっております。
面型の付け方には「面紐で縛る」「手でほぐす」「床におく」「使って慣れさせる」など色々な方法があります。
- 高校時代の面型の付け方を教えてください!
- 面型を付ける時に面紐の結び方はありますか?
- 格好良い面型と格好悪い面型の違いは何ですか?
皆さんから上記のような質問を多くいただきます。
実際に私がやっていた面型の付け方を紹介します。
梶谷彪雅の場合は面型を付けるより、自然な形を意識した面型となっています。ちなみに、私は中学3年生から今の大学生まで試合用の面は同じ物を使っています。
正直、面型の正解はないと思うで、自分の中で格好良いと思う面型にして見てください!自然体の面型にするにはどうすれば良いのか動画で解説しているので参考にして見てください。
剣道防具【面型の付け方】
早速、面型の付け方を紹介します。3つのポイントを意識すると、面型は大きく変わると思います。
- 面をほぐして馴染ませながら自然に面型を付ける方法
- 面紐で縛って面型を付ける方法
- 床に置いて面型を付ける方法
私の場合、基本的には面紐では縛ず、「面を馴染ませる」「床に置く」だけで面型を付けています。
購入してからすぐは「のり」で硬っていたり、「馴染んでいない」為ものすごく硬い場合があります。これら二つは、「稽古で使う」「毎日ほぐす」作業をすれば解決出来ます。
格好良い面型と格好悪い面型の違い
結論『タコ面』と呼ばれる面型にならない事が非常に重要です!
逆を言えば、突き垂と面垂が広がっていなければ比較的カッコいい面型になると思います。加えて、横に面垂が広がるのではなく、斜め前に見えるようなイメージだと尚良いです。下記の画像を参考にして見てください。
面型を付ける為に「面垂れカット」は必要?
面型を気にする選手は沢山いますが、「面垂れは肩を守る為に付いている」と言うことを忘れないでください。見た目を重視するあまり、面垂れの長さを短くする人がいますが、とても危険な行為なのでやめましょう。
最近の面に最初から面垂れの長さが短か目の物が多いので、自分の体が小さいと言う事がなければ「面垂れカット」する必要はないかと思います。
稽古で使わなくても面型を付ける方法はある?
稽古で使わなくても、「面紐で縛る」「毎日ほぐす」の方法で面型を付ける事は出来ますが、使っていない分「馴染み」が出てこないので、自分の体に合った面型はつきません。
面紐で縛ったり、ほぐす事で面型を付けた面を実際に使ってみると「形崩れ」してしまう事があり、それは「自分の構えが面型と合っていない」ことによる場合があります。
- 面型を付けても「左側または右側」だけ「面垂れ」と「突垂れ」との間が開いてしまう。
- 毎日使っていても左右の形が違う。
上記のような場合は「構えによって面型がついてる」「技の種類によって型がついている」事が原因かもしれません。
「面型が変わるから構えを直さないと・・・。」
そこまで面型にこだわりすぎるのは良くないと私は思います。
『ミツボシ天シリーズ』はどれも強度がありおすすめの防具なので、興味がある人は下記の記事も一度目を通して見てください!
面をほぐして馴染ませながら自然に面型を付ける方法
練習用の面の場合、特に面型を気にする必要はないかと思います。梶谷彪雅としては面は「練習用」と「試合用」を使い分けるのをおすすめします。
防具選びに絶対失敗したくない人はこちらを参考にしてみてください!
試合用の面を練習で使いたくない人は「技の練習だけ使う」「練習試合で使う」事で馴染ませていくのがおすすめです!
私は「馴染ませたいけど、大切に永く使いたい」と思っていたので、「練習試合だけ」で馴染ませました。ちなみに練習試合では、アップさえも使わず、わざわざ練習試合に面を2つ持っていって「アップ用」と「試合用」を使い分けていました。
道具を大切にしたい人は是非試してみてください。そこまで気にしない人は、普段の練習や技の練習で使い馴染ませてください!
面紐で縛って面型を付ける方法
面紐を使って面型を付ける方法は実はあります!
梶谷彪雅の場合は練習用の面を購入した始めは硬い場合に縛ることが多くありました。面の型を付けるより「頭の形」や「物見」を意識して面型を付けていました。
- 1度通常のように面を付けて縛る(面を通常通り頭に装着して結ぶ)
- 面紐を結んだ状態のままで面を取る
- 面を取った状態で面紐を付ける
- 目付(物見)の真後ろに結び目が来るようにする
試合用で使っている私の面は縛って面型を付けていません。私の試合用の面は綿が薄いので、縛らなくても面型がついたからです。
このように面紐の結び目が目付け(物見)の後ろに来るようにします。無理に面垂れを縛るより、正しい位置で面紐を縛った方が自分に合った面型をつける事ができると思っています。
良く首元で面紐を縛る人がいます。首元で面紐を縛ると、突垂と面垂の間が開いてしまうのでタコ面(見た目が不格好)になってしまいます。
結び目には転倒した時に後頭部を守る役目もあるので、首元で面紐を縛らないようにしましょう。
さらに上記のポイントに加えて、突き垂れの部分を縛る方法もあります。具体的な方法については文章だけでは伝えにくいので是非動画を参考にして見てください!
剣道:床に置いて面型を付ける方法
私自身一番行うのは床に置いて面型を付ける方法です。
下の画像を参考にしてみてください。
これは面紐を結んでいませんが、面紐を結んだ状態でも行います。購入してすぐは、左右が地面にペタッと張り付くと思うので、突き垂れから一番遠い左右のL字の部分を少しだけ上に浮かせるイメージです。
分かりにくいですが、L字の下に影が出来ている部分が購入時には床に張り付くので、上にあげています。
上げすぎると肩が剥き出しになってしまうので、肩を守る為にも上げすぎに注意してください。
もう一つ意識して欲しいのが、突垂と面垂の間です。引っ付け過ぎても変になりますし、離れ過ぎても変になります。ちょうど良いポジションを見つけてください!
裏技:キーピングを使う方法(あまりオススメしない)
動画や詳しい説明を聞いてもどうしても面型がなかなか付かないと感じる人もいると思います・・・。まずその人は焦りすぎです。面型はそんなにすぐにつくような物ではありません。
最初にも伝えましたが『馴染み』を出す為には時間もかかります。しかし、おすすめでは無いですが半強制的に面型を付ける方法も実は存在します。
それが『キーピング』という「洗濯のり」を使って型を付ける方法です。
こちらは衣類などに使う「洗濯のり」なので、使った後にアイロンで固める事を想定されていますが、キーピングスプレーをした後に「ドライヤー」などで代用しておりました。
そうすることで、多少面型が付きやすくなりますが「ベタつき」や「特有の香り」があるので、私はあまりおすすめはしておりません。
要らない防具などで試して「自分に合っているか」を確認してから使ってみる事をおすすめします。
面型を崩さない為に重要な稽古後の収納方法
出稽古や遠征に出かけた後、面をそのまま防具袋に収納して帰宅する事もあると思います。その時に重要なのが収納方法です。
乱雑に防具袋に収納すると、防具袋内は密集しているので格好悪い『タコ面』になりやすいです。
収納する時は動画で解説したような縛り方をして収納、あるいは可能な限り突き垂を広げないように意識して収納してください。
そして帰宅後はすぐに自然体になるように面型を微調整し、直射日光をさけて保管してください。防具のメンテナンス方法についても下記の記事で詳しく紹介しておりますので、興味がある人は覗いて見てください!
面型を付ける為には無駄なことをしない!
今回は面型の付け方について紹介しました。この記事を読んだ人は面型を付けるのは意外と簡単だなと思ったのではないでしょうか?
- 面をほぐす(馴染ませる)
- 面紐で縛る(基本的に私は縛りません)
- 床に置いて型を付ける
3つのポイントを意識し、無理に型を付けようとしなければ、簡単に面型を付けられます。面型付けに一番良いと思うのは、『馴染ませる』方法なので、新品の面を消耗させたくない
場合は、出来るだけ練習では使わず馴染ませられるように、少し努力をしてみてください!
先ほど書きましたが、私の試合用の面は中学生の頃から大切に使っているものです。
防具も色々な種類がありますので、自分に合ったかっこいい防具を、是非見つけてください!
剣道の面型の歴史を振り返る
剣道のYoutubeなどで、過去の古い動画を検索すると昔は面型がそこまで意識されていなかったことが分かると思います。
面垂の長さも今以上に長く、現代では決して格好良いと言えるような面型ではありません。
実は『面型の歴史』はここ数十年で大きく変化しているのでは無いかと思います。梶谷彪雅が実際に剣道を始めた小学2年生の時は面型を意識する事はありませんでしたが、高学年になるにつれて面型を意識するようになりました。
中学校では「格好良い面型」「格好悪い面型」を区別するようになり、実際に格好良い面型をしている人は『風格』も全然違うことに気が付きました。
蹲踞して試合が始まる前に『威圧感』があるのは面型を意識した選手だと思うので、今回の記事を参考に面型を付けて見てください!
秘話:面型を付ける為に縛る方法(積極的には薦めない)
床に置くだけで面型が付けることが理想ですが、最初は硬くて「面紐で縛る方法を教えて欲しい!」という人も多いと思います。
私は基本的に縛る事はありませんが、中学校時代に流行っていた縛り方を紹介しようと思います。
- 面をつける時と同様に面紐を後ろに持って行く。
- 内側から目付け(幅が広い所から)外に面紐を出す
- 後ろで交差する
- 交差した後、突き垂の裏を通して交差させる
- 突き垂部分で結ぶ
文字だけでは分かりにくいと思うので動画で詳しく紹介しております。
面型の付け方の詳細をさらに詳しく学びたい人は是非参考にしてみてください。