【コロナウイルス練習再開する選手に向けて】
稽古を再開する道場や学校が増えてきていますが、練習の再開の仕方について説明します。
久しぶりに稽古をすると、怪我に繋がります。
コロナ対策だけでなく、怪我の予防も十分にするように注意してください。
念入りな準備運動をする事を強く推奨します。
稽古・練習時間について
普段なら準備運動10分から20分程度で終了する団体が多いと思いますが、全日本剣道連盟のガイドラインを見ると、
- 10日間 稽古時間の3分の2は「準備運動」「トレーニング」残りの3分の1を「面をつけて稽古」
- 次の10日間 稽古時間の2分の1「準備運動」「トレーニング」残りの2分の1を「面をつけて稽古」
- 再開から20日目(7月以降) 各組織・各団体の通常稽古に戻る。
と記載されています。
剣道はかなり瞬発的な競技なので、上記の通り「準備運動」「トレーニング」からスタートしましょう。
当初 10 日間は、稽古時間の 3 分の 2(全体の稽古時間を 1 時間と
すると 40 分)は、準備体操やトレーニング、素振りなどを行い、
面をつけての稽古は全体の稽古時間の 3 分の 1 程度(同上 20 分)
とする。
次の 10 日間は、稽古時間の 2 分の 1(全体の稽古時間を 1 時間と
すると 30 分)は、準備体操やトレーニング、素振りなどを行い、
面をつけての稽古は全体の稽古時間の残り 2 分の 1 程度(同上 30
分)とする。
再開 20 日目(7 月)以降は、各組織・団体の通常の稽古に戻る。
なお、組織・団体により会員構成が異なるので、それぞれの判断で
上記と異なる計画を策定しても差し支えない。
飛沫・飛散を防ぐために
飛沫・飛散を防ぐために、ガイドラインでは以下のように定められています。
- 飛沫を防止するため、必ずマスク「面マスク」を着用(通気性の良い物)
- 相手からの飛沫を防止するために、シールドの着用を強く推奨(特に60歳以上の高齢者は着用すべき)
剣道は超濃厚接触競技なので、感染確率が高くなります。
感染者が増えてる中稽古をどうしてもやらないといけない場合は、上記の二つは必ず着用するようにしましょう。
おすすめのフェイスシールドについては以下を参考にしてください。
以下引用。
細かく記載していますのでしっかり目を通してください。
稽古を行う者は、飛沫の飛散防止等のため、以下の対応を行う。
・ 稽古を行う者は、装着した者から相手への飛沫の飛散を防止するため、 必ずマスク(以下「面マスク」)を着用する。
・面マスクは、呼吸障害を起こさないようにするため、通気性のある ものや、顎の部分を締め付けないもので吐息が下部と側方に逃げる ものが望ましい。
なお、密閉性の高い医療用マスクは避ける。
・ 手拭いに紐をつけ、鼻の部分を覆った上、頭部の後ろで結ぶことも 考えられる(この場合、顎の部分は締め付けないようにして、マス ク下部や側方の通気性を確保する)。
・面マスクは、手ぬぐいを使用したものをサンプルとして添付するの で、参考にされたい。
・(意匠登録出願中) <別添 1> 9 稽古を行う者は、主に相手からの飛沫を防止するため、シールドの着用 を強く推奨する。
・特に 60 歳以上の高齢者は、着用すべきである。
・ シールドとは、眼、鼻、口の部分を覆う程度の大きさで、ポリカー ボネイト積層板等の素材で製作された、面金内側に装着する用具。 なお、素材は特に指定しない。
・シールドは、眼、鼻、口を覆うのであれば、一体型(一枚)でも、 複数枚を組み合わせるものであってもよい。
「面マスク」「面シールド」の注意点
「面マスク」「面シールド」を使うと熱がこもってしまい、熱中症になる可能性が高くなります。
こまめに水分補給ができる環境を作りましょう。
私自身、日々のトレーニングをする時にもマスクを着用していますが、「道着、袴、防具」をつけての稽古とは体幹温度が全然違います。
熱中症に一度なると、熱中症になりやすいので十分に注意しましょう。
全日本剣道連盟、飛沫飛散防止に関する実験
全日本剣道連盟では以下のように実験結果を示しています。
- 面マスクを着用した場合→飛沫は90%近く抑制
- 面マスクと面シールドを併用した場合→95%近く抑制
- 面シールドだけの場合→70%の抑制効果
上記の結果により、面マスクの着用は必須になりました。
面マスク着用の上、面シールドの併用もするようにしましょう。
全剣連は、飛沫飛散防止に関する試験を実施した。その結果、①面マ
スクを着用した場合、飛沫の飛散は 90%近く抑制される、②面マス
クと各種シールドを併用した場合、飛沫の飛散は約 95%まで抑制さ
れる、③シールドだけの場合、約 70%の抑制効果である、ことが判
明した。
これらの結果から、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を図るため
に全剣連は、上記の通り面マスクの着用が必須と判断した。
一方、シールドの飛沫飛散防止の効果は、約 70%にとどまった。
しかし、面マスクと組み合わせることにより、飛沫の飛散防止効果は
約 95%となったこと、並びにシールドは相手からの飛沫を防止でき
ることから、面マスクとともにシールドの着用を強く推奨するもので
ある。
面シールドのデメリット
実際に面シールドを付けた結果デメリットがいくつかあげられました。
- 暑い
- 呼吸がしにくい
- 曇る
「暑い」「呼吸がしにく」この二つは面マスクを着用した時点で起こってしまう問題点でもあります。
しかし、「曇る」ってしまうと視界が遮られ、「そもそも稽古にならない」となってしまいます。
そこで、「世界初!防曇フェイスシールド」を紹介します。
防曇フェイスシールドの詳しい説明はこちらの記事を参考にしてください。
剣道マスクおすすめ
練習の時に5種類ほど様々なマスクを着用しましたが、個人的に一番おすすめの商品を紹介します。
普通のマスクだと、顔に張り付いて呼吸がスムーズにできません。
また、汗が顔につくので気持ちが悪く、モチベーションも下がってしまいます。
このマスクは、「呼吸もしやすい」「汗をかいても洗って絞れる」のメリットがあります。
耳にかけるだけで、簡単に装着ができます。
感染拡大の警戒中は稽古をしない事が一番ですが「学校の指示」など、どうしても稽古をしなければならない時は、是非着用してみてください。
これ以上におすすめの商品があればコメントください!
剣道のメリットがデメリットに。
剣道は「若い剣士」から「高齢者の剣士」まで競技の年齢層が幅広いがメリットとしてあげられます。
鍛錬に励んでいる人ほど、年齢を重ねても衰えるどころか強くなっていきます。
しかし、高齢者になっても続けれられる剣道はコロナウイルスの影響を大きく受けます。
コロナウイルスは高齢者であるほど「うつしやすく、感染しやすい」ということから感染対策を十分にとる必要があります。
稽古後は手洗い、うがい、消毒、換気の徹底
稽古後は「手洗い、うがい、消毒、換気」を徹底しましょう。
面マスク、面シールドを使うことで飛沫を95%近く抑える事が可能と記載されてましたが、微粒子が空気中に蔓延する為、十分な換気が必要となります。
「練習中は窓を開けておく」「休憩、練習後に換気をする」など徹底しましょう。
全日本剣道連盟のガイドラインには以下のように記載されていました。
- 稽古終了後、面マスクを持ち帰る「洗浄・除菌」を行う。
- 稽古後に使用した剣道具(面、小手、シールド)アルコール消毒
- 剣道着・袴・手ぬぐい・竹刀は持ち帰る(洗濯や除菌を行う)
- 稽古後(手洗い、うがい、アルコール除菌)を行う。
- 共用道具(打ち込み台、太鼓のバチ等)道場・体育館・更衣室・風呂場のドアノブ等の接触する箇所のアルコール除菌
上記の事が記載されていました。
以上の事を徹底しなければ稽古ができないとなると、かなり厳しいガイドラインであるなと感じました。
稽古終了後は、面マスクをビニール袋に入れて持ち帰り、洗浄、除菌を行
う。
稽古後、剣道具(特に面、小手)、使用済みのシールドは、アルコール噴霧
により消毒。
剣道着・袴・手拭い・竹刀は稽古終了の都度持ち帰り、洗濯や除菌を行う
ことが望ましい。
稽古後も、手洗い、うがい、アルコールによる手指の除菌を行う。
共用道具類(打ち込み台、太鼓のばち等)、道場・体育館・更衣室・ふろ場
等の出入り口のドアノブ、窓のロック・サッシ、その他稽古参加者が接触
する箇所は、稽古前後にアルコール等で除菌を行う。
稽古前に検温の徹底
稽古前には必ず検温を行い、発熱がある場合は稽古を行わないようにしましょう。
- 「手洗い、うがい、検温」をしたら、記帳する
- 着替えは自宅で行う。更衣室を使う場合(密集は避ける。床の除菌)
- 咳、咽頭痛がある場合も稽古に参加しない
以上のこともガイドラインに記載されているので徹底しましょう。
稽古を始める前に
稽古前に検温を行い、発熱がある場合は、稽古しない。
発熱がなくても、咳、咽頭痛がある場合も、稽古しない。
稽古前に、手洗い、うがい、アルコールによる手指の除菌を行う。
稽古の都度、記帳(氏名、連絡先等)を行う。
着替えは自宅で行う、又は更衣室を交代で使用する等、更衣室の密集を避
ける。
床の清掃、除菌を行う。
感染拡大予防ガイドライン(新たな調査結果を受けて)まとめ
今回は全日本剣道連盟の「感染拡大予防ガイドライン」を紹介しました。
剣道は3蜜「密閉・密集・密接」が全て揃っている競技なので、かなり厳しいガイドラインが記載されています。
コロナ感染のリスクを取って、無理に稽古をすると感染拡大に繋がってしまいます。
できればコロナ収束までもう少し我慢するべきではないかと思います。
もし稽古を再開される人はガイドラインに沿って、感染予防を徹底してください。
ガイドラインに従ったとしてもリスクが0になるわけではなく、練習を再開させた側の責任等も十分に考えてください。
身近な知人や友人が亡くなってからでは、対処は遅いという事を頭に入れておきましょう。