この記事では「剣道の素振り」について、効果的なやり方やポイント、稽古方法や指導方法、種類や道具を徹底的に解説します!
剣道は、第三者「相手」と打突し合う競技ですが、基本的な練習として「素振り」というものがあります。
素振りは、竹刀や木剣を使って、剣道の基本動作を反復練習することで、身体能力や技術の向上、そして精神力の高揚を目的とした練習方法です。
- 素振りのやり方を教えて欲しい
- 素振りで意識する重要な要素は何か
- どのような素振りをすると強くなれるのか
- 何本素振りをすると効果的か
上記のような悩みを解決することができるので、剣道上達を目指す方は是非最後まで目を通してみてください!
【剣道】基本練習「素振り」とは?
剣道の基本練習「素振り」とは、竹刀や木剣を使って、剣道の基本的な動作を繰り返し練習することです。素振りは、手足の動き、体幹の使い方、呼吸法、集中力など、剣道の基本的な能力を磨くことができます。
実際の私の素振りについては台湾講演会や静岡県の飛龍高校さんの講演会動画で紹介しております。
【剣道】素振り練習の『効果』とは?
素振りには、身体能力や技術の向上だけでなく、精神力の高揚にも効果があります。
以下に、素振りの主な効果を挙げてみます。
- 身体能力の向上
素振りは、手足の動きや体幹の使い方を正確に反復練習することで、バランス感覚や反射神経、筋力など、身体能力の向上につながります。 - 技術の向上
素振りは、剣道の基本動作を反復練習することで、技術の向上につながります。また、素振りを行うことで、正確な打ち技術や、相手との距離感など、剣道の競技力に直結する要素を身につけることができます。 - 精神力の高揚
素振りは、集中力や精神力の向上にも効果があります。木剣を使った反復練習を行うことで、心を整え、精神的に安定した状態を維持することができます。
【剣道】素振りの基本的な練習方法・やり方
素振りの基本的なやり方は、以下の通りです。
始めに、正しい立ち方を確認します。足の幅は肩幅程度に開き、直立ではなく両膝をやや曲げておくことがポイントです。しかし、左足の膕(ひかがみ)曲げすぎると、次の動作に繋がなくなるので、少し曲げることを意識してみてください。
そして、足捌きは前後の動きを行います。前に移動する(前進)時は左足で蹴る。後ろに移動する(後退)時は右足で蹴る事で前後に移動することができます。この時に重心が上下運動しないように注意してください。
木剣を正しい持ち方で持ちます。持ち方は小指の方から握ります。この時にボクシングのような「ぐー握り」にならないように注意しましょう。
立ち位置を確認し、基本動作を反復練習します。基本動作としては、振り上げたのちに地面ギリギリまで振り下ろす「上下素振り」や相手の面を狙う「正面素振り」、面の左右を狙う「左右面素振り」などがあります。
【剣道】素振りで意識するべきポイント
素振りを行う際に意識するべきポイントは、以下の通りです。
- 姿勢の正しい取り方
素振りを行う際には、正しい姿勢を維持することが大切です。重心を少し落とし、胸を張り、肩を引いて、バランス感覚を維持しながら、正確な動作を行うように心がけましょう - 正しい動作
最終目標は振り上げと振り下ろしを一挙どうにする事が大切です。しかし、最初は振り上げる時は無駄な力を入れず、相手が見えるように振り上げます。その後、肩・肘・手首・手の内の順番で振り下ろしを行います。無駄に力が入ると速い振り下ろしはできません。 - 呼吸法の大切さ
素振りの際には、呼吸法にも意識を向けることが大切です。構えた状態で呼吸を整え、振り下ろしの際に『面!』と発生する必要があります。自宅などで自主練習をする場合は不要ですが、瞬間的に息を吐き切ることがで実践的な素振りに近づきます。呼吸にも意識を向けながら反復練習を行いましょう。
【剣道】素振り練習を行う上での注意点
素振りを行う際には、以下の注意点にも注意してください。
- ケガに注意すること
素振りは、無駄な力を入れすぎたり、重すぎる木刀を振り続けると筋を痛めたりする可能性があります。私自身も素振りだけが原因ではあ離ませんが、手首の軟骨を損傷してしまっています。素振りを行う際には、怪我には十分に注意しましょう。周囲の安全を確認し、無理をしないように心がけましょう。 - スケジュール管理に注意すること
素振りは、繰り返し行うことで効果が現れますが、無理をして毎日行うことは避けるべきです。自分の体力や疲労状態に合わせて、適切なスケジュールを組むようにしましょう。 - 効果的なやり方に注意すること
素振りを行う際には、正しい動作を意識しながら行うことが大切です。ただ反復練習をするだけでなく、自分の動作を見直したり、モチベーションを維持するための工夫をすることも重要です。
【剣道】素振りを継続するモチベーションの維持方法
素振りを続けるためには、モチベーションを維持することが大切です。私自身、小学校時代は自分から行うのではなく嫌々素振りを行っていました。
それが中学、高校では自ら素振りに取り組むことで成長スピードも大きく変わったと感じております。そんな素振りに対するモチベーションについても紹介させていただきます。
【剣道】素振りをする目的を明確にする
練習でも素振りは行いますが、誰かに見られている環境で頑張ることは誰でもできます。
しかし、誰も見ていない自主練習でモチベーション高く素振りを行う為には『目的』が必要になると感じています。
- 小学校時代はゲームをするために、嫌々素振りをしていました。
- 中学・高校時代は全国優勝するために、打突力や振りのスピード向上を目指して素振りをしていました。
明らかに明確な違いがある事が分かると思います。しかし、言葉で伝えることは簡単です。本気で強くなりたいという『覚悟』が重要になってきます。
今日は覚悟を決めて取り組めたけど、3日目で諦めてしまわない為に『継続の工夫』についても紹介させていただきます。
【剣道】素振りを継続するための工夫
素振りを続けるためには、以下のような工夫をすることが有効です。
【剣道】素振りスケジュール管理の方法
練習以外の自主練習をどこで、何本するかを剣道ノートやスケジュール帳に書き込みましょう。私の場合は3年後のなりたい姿、1年後のなりたい姿など長期的なスケジュールから、半年、1ヶ月後と徐々に最終的な目標を達成するためにどうすればいいかを考えます。
そして1週間の目標や明日の目標を書いた上で、1日ごとの達成度や反省点などの振り返りを行うようにしております。そのスケジュール管理を一番しやすいと感じたノートが『目標達成ノート』です。
スケジュール管理、すぐに3日坊主になる人は目標達成ノートをしっかりと作成してみてください。成果が出る人でない人の特徴についても下記の記事で解説しているので参考にしてみてください。
【剣道】素振りを仲間と一緒に行い継続させる方法
私の場合は1人で影の努力をする事のほうがモチベーションが高まっていました。
しかし、誰かと一緒にトレーニングする方がモチベーションが高まる人も居ると思います。その時に重要なのが『意識が高い人と一緒に行う』という事です。
練習が面倒だと感じている人や、日頃から手を抜いている人と一緒にトレーニングをすると自分に覚悟がないかぎり流されてしまうと思います。誰かと一緒にするという考え方の人は自分自身で管理が難しい人だと思うので、意識が高い人と常に一緒にいる事で切磋琢磨することができます。
それだけでなく、自分より意識が高かい人や強い人とトレーニングをすることにより、自分では気づことができなかった課題点や改善点に気づことができます。
【剣道】素振りは自主練に最適!梶谷彪雅の素振り
私の両親や叔父や叔母は剣道はしておらず、一緒に稽古をすることがなく家で自主練すると言えば「素振り」でした。素振りをしてもどのように振ると強くなれるのかは教えてもらえませんでした。
本数に関しては、平日1000本は勿論、夏休み期間や休日は3000本するようにしていました。
中学1年生の時の冬休み、10000本素振りを三日間したのを今でも覚えています。
『10000素振り!?どのくらい時間がかかるの!?』と疑問に思う人もいるかもしれません。
大体6時間位でした。笑
夏休みや、冬休みの多く時間がある人しか出来ないですね。実際私も三日坊主でした。
中学2年からは練習で1000本、帰ってから1000本を毎日していました。
小学校から中学校と年齢を重ねると竹刀の長さや重さが変化します。その時に重い竹刀にいち早くなれる必要がありますが、素振りをしていたおかげで比較的早く慣れることができたと感じています。
素振りの木刀の種類については下記の記事も参考にしてみてください。
高校では素振りの形を教えてもらった
高校では今まで教えて貰わなかった「形」を教えてもらい、本来の素振りの方法と自分の素振りがどうなっているのかを学ぶことができました。
- そんなに素振りをしないと勝てないの!?
- 6時間も素振りをする暇がない!
素振りは必ず力になります。全日本選手権でも何度も優勝されている内村良一選手は『当たり前のことを誰よりもする事が強くなる為の秘訣』だとおっしゃっていました。
しかし、ただ6時間振り続ければいい。ただの運動をすれば良いわけではありません。考えて素振りをする事が一番大事です。素振りは腕周り、上半身だけを鍛えるだけではありません。素振りのやり方によっては下半身を鍛える事も可能です。
特殊なやり方ですが、バランスボールに乗っての素振りで体幹、足の筋肉、腕の筋肉を鍛える事もできます。まず素振りをする前に考えないといけないのが
「自分自身、何が足りないのか」を常に意識して取り組む必要があります。
意識するポイントはどんなことがある?
素振りの意識しなければいけないとことを紹介します。
何も意識せずに素振りをしてしまうと。無駄な時間を過ごすことになります。
せっかく素振りをするなら、少しでも強くなる様に考えながら素振りを行いましょう。
そうすることで、一日少しずつ変化が生まれます!
私が意識しているのは下記の通りです。
- 肩周り
- 腕
- 手首
- 手の内【握力】
- 太もも
- 脚力【前に飛ぶ力】
- ひきつけの速さ
- 音
上記を全ていきなり意識しようと思ってもなかなか出来ません。
一つずつでも、二つずつでもいいので、意識して取り組みましょう!
素振りの意識するべきポイントについては台湾講演会でも詳しく解説しているのでまだみていない人は確認してみてください。
上半身の強化方法
私が上半身を鍛えるとき「肩・腕・手首・手の内 等」を意識して取り組みます。
綺麗に振ることを意識して振ることも基本として大事になりますが、力をつける時には基本だけが全てではありません。
基本と応用に分けて振ることで、より早く力をつけることができます。
私のトレーニング型の素振りをする時は、以下の手順で素振りをします!
- 素振り用の重い木刀で素振りを100本
- 軽い木刀や竹刀で全力で50本を2セット
上記の素振りをする時に意識することは、重い木刀で素振りをする時は基本通りに素振りをします。
軽い木刀や竹刀を振る時は、自分の使える力を全力で使い猛スピードで振ります。
この時に基本を意識してしまうと、スピードが落ちてしまうので、出来るだけ早く振りましょう。
これを3セット以上行いましょう。後半はかなり腕がきつくなるでしょう。
また、HIITトレーニングのように秒数で区切った練習メニューも作成しているので一緒に素振りトレーニング頑張りましょう!
上記のように打ち込み台を使った素振りは私が中学校時代から行っていた一番おすすめのメニューです。是非打ち込み台を購入して使ってみてください!
素振り応用編:下半身の強化方法
次に素振りで下半身の強化する方法を簡単に紹介していきます。
下半身の強化は、上半身の強化より厳しい練習になるかと思います。
以下の説明は私がやっていた下半身強化の素振りメニューです。
参考にしてみてください。
- 腰割り素振り
- 股割り素振り
- 跳躍素振り「片足ずつ」
- ジャンプ素振り
特に腰割り素振りを行っていました。
上半身を同時に鍛えたい時に時間効率を向上させることができます。
以下のまとめは、上半身の強化は必要ない!と言う人は代用可能の練習メニューです!
- 単に下半身を鍛えるなら、スクワット【腰割り動作】でOK
- 股割りもランジを行うことができる
- 跳躍素振りも、ケンケンで代用できる
- 連続立ち幅跳びや上にジャンプするだけでも代用可能
勉強ややることが多くて時間が無い人は素振りと併用することで短時間で強化することも可能です!
【地獄の4分】素振りHIITで“剣道強化!短時間の脂肪燃焼筋トレで打突力UP!
初心者向けの下半身と上半身を鍛えることができる4分間メニューも作成しましたので毎日継続的に行ってみましょう!
まとめ
今回は剣道の基本練習「素振り」について、その効果的なやり方やポイント、種類や道具、そして剣道の稽古方法や指導方法など、網羅的に解説しました。素振りは、身体能力や技術の向上、そして精神力の高揚に効果があります。
今回紹介した正しいやり方や注意点を守りながら、効果的な素振りの練習を行い、剣道の競技力を高めていきましょう。
- 基本の素振り
- 上半身を強化する方法
- 下半身を強化する方法
以上が、剣道の基本練習「素振り」についての網羅的な解説となります。素振りは、剣道を始めたばかりの初心者から、上級者まで、幅広いレベルの人が練習することができます。継続的な素振りの練習を通じて、正確な技術を身につけ、精神力や競技力を高めていきましょう。
また、素振りは、剣道の競技力だけでなく、日常生活においても役立つ効果があります。例えば、集中力や精神力の向上、ストレス解消などが挙げられます。剣道の素振りは、剣道だけでなく、日常生活にも役立つ練習方法の一つです。
最後に、素振りを行う際には、正しいやり方や注意点を守り、無理をせずに適度に練習を行うようにしましょう。自分自身のレベルや体力に合わせたスケジュールを立て、モチベーションを維持しながら、効果的な素振りの練習を行いましょう。剣道の素振りが、皆さんの剣道の競技力や日常生活においても役立つことを願っています。
今の自分に何が足りないのかをしっかり考えて、練習メニューを組みましょう!