Voicy文字起こし

厳しすぎる掛かり稽古は意味がある?小学生にも必要なのか?

このnote投稿は2023年7月5日voicyの音源の内容をもとに作成したものです。

プロの剣道家として剣道世界普及をしている、剣道家の梶谷彪雅です。剣道YouTube発信をしたり、講演会を行ったり、剣道指導をしております。

本日は「厳しすぎる掛かり稽古は意味があるのか?小学生にも必要なのか?」といったテーマでお伝えしていきます。これは私の考えになるのでご容赦頂きたいです。

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梶谷流掛かり稽古の3つのポイント

結論は「掛かり稽古はやった方が良い」と思います。やり方も様々ですが梶谷流掛かり稽古にはなってしまいますがやった方がいいと思っております。『必要性』につきましては体力面の向上、技術力向上に繋がってきます。ですが!まず大事な3つのポイントがあると思います。

まず1つ目が『「厳しすぎる」とは、どのくらいの限度、指標のことを言っているのか』ということ

2つ目が『どの目標、どのレベルを目標にしてやっているのか』道場単位でも学校単位でも「どこを目指しているのか」全体の目線合わせ

3つ目が『本人の意思』です。また難しい話です笑

1つ目「限度」
例えば「面打ち、基本打ちをいつも3本ずつやってます」というところから「各基本うちを3本から5本にします」となった時に「もうきついです…限界です!」となるのはこれはあからさまに「厳しいの基準が低い」という話になってきます。

逆に面打ちを3本から50本、100本、200本に変えたら、「ちょっとやりすぎなんじゃないかな?」 50本でもなかなか多いと思います。体力がかなりあって「50本くらい平気でできるよ」という人もいると思います。

そんな感じで、それぞれ選手のレベルによって変えていかないといけないです。「レベルを上げていかないといけない」という中で、ただ楽なことをさせても体力向上はしません。

例えば「毎日ウォーキングしてる人」に「急に100m走ってください」だとどうしてもキツくなると思います。ですが「毎日100本100m走している人に100mを1本走ってください」となると、そこまでどキツくないと思います。

なので毎日少しずつ体力をつけるって意味では回数を上げていかないといけません。「限度」をどこに置くかによって厳しさが変わってくるので難しい部分ではあります。

僕がもし掛かり稽古をさせるとしたらまず2種類に分けて行います。『体力の限界ギリギリまで追い込む掛かり稽古』それから『パターンの掛かり稽古』技を習得させるための掛かり稽古という風に分けると思います。

例えば「面フェイント小手」「小手面体当たり引き胴を連続でさせたい」「足捌きを覚えさせたい」「感覚を身につけさせたい」となるとそこまで倒れそうになるまでやる必要はないと思います。足捌きとか注意ポイントを意識できなくなると意味がないからです。

その足捌きを覚えさせることや打突の感覚を身につけさせるために「連続でさせる掛かり稽古」「体力や気力をつけるためのかかり稽古」という風に分けてやるといいと思っています。

そして、その分けたことを自分の中では分けてるけど生徒に伝わってなかったら意味がないです。なのでしっかり共有をしていくことが大事です。「これは〜意味があってやるんだよ。だから頑張ろうね!」と言ってやっていく必要があると思います。

2つ目「目標、チームのレベル感」
例えば「剣道を始めたばかりの人たちしかいないのに全員で倒れそうになるぐらいまで掛かり稽古をしましょう」となると、もっと他のことをやった方がいいような気もします。

逆に考えた時に全国レベルを目指して全国優勝するようなチームが掛かり稽古や他のキツイことを全くしないのか、と言ったらそんなことはないと思います。中学、高校、大学と行ってきついことをかなりしてきました。

なので「キツいことがあるのが当然だ」と言うとまた語弊が生まれそうですね笑
そのチームのレベル感と合わせていく必要があります。(3つ目につなっがってくる)

3つ目「本人の意思」
2つ目を踏まえて『本人にその意思があるのか』ということが必要になってくると思います。

やらされていては効果半減!

やらされている掛かり稽古はいかがなものかと思っていて「嫌だな」と思うのが普通です。「何でこんなことやってるんだろうな…」と思ってくるのでそう思うのであれば掛かり稽古は必要ない、と言えるかもしれません。

ただこれが自分で「キツいことをやっていきたい、強くなりたいから長くてキツい掛かり稽古をやって欲しい。限界まで追い込んで欲しい。」という風になったらどうですか?

「やりたいと言っている本人に対して逆にやらせない」となると可哀想で「強くなりたいのにお前は強くなっちゃだめだ!」 と言っているのと同じになってきます。なのでこの3つを上手く整えられている環境を作ることが監督とか指導者の力になってくると思います。

僕の高校時代は掛かり稽古が1時間くらいありました。その1時間は「きつくしても、楽にしても」1時間です。

僕たちは先生がいない時にやっていましたが、「いない時」にサボるのではなくて、あえて同級生同士「日本一!」なんて叫びながら、盛り上がりながらお互いをハメ合う(きつくし合う)っていうことをしていました。

それを求めてチームは日本一を目標にして「自分たちでやろう!」となってやってる、キツくて倒れそうな掛かり稽古はいいと思いませんか?

同じ1時間を過ごすのにしても「それする必要ないよね?楽した方がよくない?」のような考えになる方がおかしいと思います。でも上下関係が厳しくて「お前弱いから掛かり稽古長くしてやるよ」と言われてやるのは絶対嫌になります。

なので「チームの目線合わせ」「本人の意思」が必要になってきます。監督がその輪に入ってくる、となると限度も考えていかないと、本人たちだけでやってる時よりもシビアな話で注意が必要だと思います。

この「3つのバランス」は、すごく難しいところではありますが、結論掛かり稽古は必要かなと思っております。それよりも必要性を感じてもらうことの方が大事かもしれないのでチームの雰囲気作りや思考のところから教えていくことをやっていくといいんじゃないかなと思います。

最後にお知らせです。

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本日も皆様にとって最高の1日になりますように!乗り越えて行けるように一生懸命楽しみながら頑張っていきましょう!

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