『彪雅シリーズ』の竹刀を知っていますか?
高校時代にご縁があって、「製作・改良」に協力させていただいた竹刀で、現在『彪雅シリーズ』竹刀は、現在『彪雅シリーズ』竹刀は全部で6種類が既存しています。
剣道をする上で必須となる竹刀選びはとても重要です。
皆さんは竹刀を選ぶ時、何を基準に購入しますか?
また、試合中に下記のような事を感じたことはありませんか?
- 竹刀が重い。
- 使っていると後半疲れてくる。
- 手の内にしっくりこない。
このような悩みも自分に合った竹刀を選ぶと解消されます。
この記事では、『彪雅シリーズ』竹刀の機能を詳しく解説していますので、皆さんも試合で最高のパフォーマンスを発揮する為に、自分にあった竹刀を慎重に選んでください。
Contents
梶谷彪雅『彪雅シリーズ』竹刀の種類
『彪雅シリーズ』の竹刀は6種類あリます。
- 彪雅
- 彪雅2
- 彪雅0式
- 彪雅3
- 彪雅Final
- 彪雅Phantom
それぞれの竹刀の特徴を詳しく紹介します。
購入方法は4種類ますので、いづれかにご連絡ください。
彪雅
『彪雅』は直刀の竹刀です。
重心が手元にある「胴張り」と違い、先にしっかりと重みがあるので、強い打突をすることが可能です。
剣先が重い分、腕力が必要で扱う事も難しい竹刀です。
「打ち合い」や「速い展開」の選手と対戦しても勝つ為に鍛錬を重ねましょう。
個人的見解ですが、「警視庁」の方々は直刀を多用しているイメージです。
こんな人は『彪雅』がおすすめ
- 力強い打突にコミットする選手
- 変化技よりもストレートの技を多用する選手
- 先が重く、振った時に落ちる感じが好きな選手
彪雅2
『彪雅2』は胴張りの竹刀です。
手元の部分(鍔の上部)を太くする事で、剣先を軽く感じさせる効果があります。
剣先が軽くなる事で「打ち合い」「速い展開」「応じ技」が直刀に比べて苦にならない竹刀です。
先端を軽くすると打突が軽くなってしまう事ありますが『彪雅2』はそんな事はありません。
私は軽さだけを重視して打突が軽くなっては意味がないと思ったので、「胴張り」の特徴を生かしつつ「剣先が落ちる」ような特別な削り方で製作してもらいました。
こんな人は『彪雅2』がおすすめ
- 速い試合展開をする選手
- ストレートより「変化技」「応じ技」を多用する選手
- 軽く感じる竹刀を振りたい選手
彪雅0式
『彪雅2』と『彪雅0式』は同じ「胴張り型」の竹刀です。
「並竹」という平らな竹から作る事から削りが難しい竹刀となっています。
『彪雅0式』の方が若干柄太仕様です。
どちらもバランスが取れた竹刀で、明治大学の池内選手(九州学院出身)も『彪雅2』ではなく『彪雅0式』を愛用してくれています。
私も練習用・試合用として『彪雅0式』を愛用しています。
彪雅3
『彪雅3』は『彪雅0式』よりさらに柄太仕様となっています。
新規格検量になり、剣先がかなり重くなりました。
そこで今までの『彪雅シリーズ』より柄太にすることで、さらに重心を手元に持ってきました。
『彪雅3』の方が太いので、「柄太仕様が好きだけどちょっと太い」と感じる人は間の『彪雅0式』がおすすめです。
- 右手小判
- 胴張り型先軽
- 柄太仕様
『彪雅3』デメリット
柄太にする事でのデメリットもあります。
- 手が小さい人は握りが浅くなる
- 通常の竹刀より握力の消耗が激しい
軽く感じるのが好きな人におすすめですが、デメリットを把握しておきましょう。
特に手が小さい人は竹刀を落として「反則」を貰い、不利な状況になるので注意しましょう。
疲れた時、竹刀を離さないように無理に力を入れて「クソ握り(正しくない握り)」になります。
そのデメリットの軽減に彪雅シリーズの特徴である「右手小判」が機能してくれます。
こんな人は『彪雅3』がおすすめ
- 柄太の竹刀が好きな選手
- 少しでも先を軽く感じたい選手
- 柄太で疲れて竹刀を落とす選手
彪雅Final
『彪雅final』は「右手小判」+「左手八角」となっています。
複雑な削り方なので、納期に時間が掛かってしまいますが、手のフィット感がある竹刀となっています。
- 竹の素材 :「真竹」のみ製作可能
- 竹刀サイズ:「39」のみ製作可能
- 竹刀の形状:胴張り型で先軽仕様
デメリットとしては、八角と右手小判の両方の削りをしているので、製作が難しく、素材も真竹を使う為、価格が少し高いことです。
金額は気にせず、「八角」+「右手小判」で勝ちたい人は購入検討してみてください!
こんな人は『彪雅Final』がおすすめ
- 「八角」+「右手小判」を使いたい選手
- 手のフィット感がある竹刀を使いたい選手
- 金額をあまり気にしない選手
彪雅Phantom
『彪雅Phantom』は『彪雅3』を超える柄の太さとなっています。
基本的に『彪雅シリーズ』は私の手に合わせた『彪雅』や『彪雅2』『彪雅0式』を作りました。
しかし、手が大きく、もう少し柄を太くして欲しいという人がいたので、『彪雅3』が誕生しました。
さらに本格的な柄太の為に製作したのが『彪雅Phantom』です。
私の感想は「太すぎるし、軽すぎる」ですが、これが好きな人にはリピートが多い竹刀です。
…ようは、自分にあっていればよいのです(笑)
こんな人は『彪雅Phantom』がおすすめ
- 『彪雅3』より太い柄を使いたい選手
- 剣先がとにかく軽い竹刀を使いたい選手
- 手が大きい選手
『彪雅シリーズ』竹刀の特徴
続いて『彪雅シリーズ』の機能的な特徴を詳しく紹介します。
竹刀の形状は普通の竹刀同様「直刀」と「胴張り」の2種類です。
何度か単語が出てきましたが、どちらも「握り」の右手小判が他の竹刀との違いです。
- 握り
- 右手小判
- 右手小判のメリット・デメリット
- 左手が小判では無い理由
について解説していきます。
1.握り
私が竹刀を選ぶ時に1番意識しているのが「握り」です。
6つの“彪雅シリーズ”の竹刀ではその“握り”が最大の特徴となります。
練習中や試合の後半、人は少なからず絶対に疲れてきます。
無限の力がある人は別ですが、そんな特殊能力を持っている人はいないと思います。
そこで、力強い打突を試合の終盤まで落とさないようにする為に、何か良い方法は無いかを考えました。
そこで思い浮かんだのが【右手小判】の“握り”です。
2.右手小判
- 右手小判って何?
- どんなメリットがあるの?
と疑問が浮かぶと思うので説明していきます。
“右手小判”右手の握り部分が木刀のように、縦長になっています。
このため、試合後半握力が無くなって来た時にも、上から握ることができ、正しい持ち方維持したまま竹刀を振る事ができます。
3.右手小判のメリット・デメリット
右手小判のメリット
- 無駄な力を入れずに打突できる
- 小手打ちも自然と刃筋の通った打突ができる
- いろんな角度で放つ引き技も、刃筋の通った打突ができる
- 疲れていても力強い打突ができる
右手小判のデメリット
- 竹刀が破損した時に組み替えが面倒
- 値段が高価になる
デメリットの1つ目、「破損した時の組み替え」についてですが、竹刀は4枚の竹の「左右は左右」で組み替えて、「上下は上下」で組み換える必要があります。
そうしなければ、小判型にならないので注意が必要です。
左手が小判ではない理由
「なぜ左手は小判じゃ無いのか」と疑問に思う人もいるでしょう。
今まで先生に「打突する瞬間だけ力をいれろ!」と言われた経験はありませんか?
「右手は力を抜いて握り、打突の瞬間だけ」力を入れた方が強い打突をすることができます。
しかし、左手まで力を抜いてしまうと振り遅れたり、相面や出鼻小手で出遅れてしまいます。
簡単な話をするので「イメージ」してみてください。
どちらか片方の手で竹刀を振ると想定
- 左手の位置で竹刀を振る場合
- 右手の位置で竹刀を振る場合
あなたはどちらの方が力を使いますか?
A.(答え):左手の位置で持つ方が重心が前にかかるので、「左手だけで竹刀を振る場合」の方が力を使います。
「右手位置で竹刀を振る場合」の方が軽く感じ、力は使いません。
つまり、左手は力を緩めることがありません。
「打突の瞬間でだけ力を入れろ!」というのは両手ではなく、右手だけの話になります。
左手の握りを緩めると、竹刀に力が伝わるまでに時間がかかるので注意しましょう。
右手の力を抜くときも注意が必要
「力を抜く」=「手の内を緩める」と勘違いする人がいます。
そうすると、竹刀と手の内の隙間が出来てしまうので、握るまでに時間が掛かってしまいます。
“握り”は手の内と竹刀に「空間(隙間)」ができないようにしましょう。
また、左手の方を削り落さない分、重心が手元に来ます。
つまり、先を軽く感じることが出来る上に、手元を削らない分で先を削ることが出来ます。
これによって、更にバランスがしっかり取れた竹刀になります。
『彪雅シリーズ』剣道竹刀:まとめ
この『彪雅シリーズ』は一本一本丁寧に削られています。
工場での大量生産ではありません。
※よって全てが完全に同じバランスになるとは限りません。
普通の武道具店では手にすることが出来ない限定竹刀となっています。
注文殺到の場合発送が遅れる事があります。
ご理解の程宜しくお願い致します。
最後までこの記事を見ていただき、ありがとうございました!
試合用の竹刀『抜刀斎』『牙突』について知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
竹刀の「素材」や「形状」の解説や「値段ランキング」や「実践型」ランキングはこちら